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特集
2022年09月26日
白バイ隊の新たな戦略 新人隊員に密着(2022年09月24日放送)
秋の全国交通安全運動が始まる今週は、宮崎県の警察官およそ2000人のうちわずか18人しかいない精鋭部隊『白バイ隊』に、今年配属された新人隊員の奮闘を追いました 。
狭き門と言われる白バイ隊への入隊。
現在宮崎県内には女性隊員二人しかいないという状況です。
そのうちの1人が、今年入隊した 片野坂 彩音 巡査長(26歳)です。
- 【話:県警 交通機動隊 片野坂 彩音 巡査長】
(入隊が決まった時は)信じられないのが一番で、見間違いかなと思って何回か確認したんですけどそうじゃなくてただ嬉しくて、「よっしゃー!」という気持ちでした
狭き門をくぐり抜け、入隊した後の訓練は4カ月間。
独り立ちするには、2回の試験を受けて合格する必要があります。
独り立ちに向けて険しい道のりを歩み始めた片野坂さん。
その心に火をつけたのは、これまで3年間の勤務で見てきた先輩隊員の姿です。
- 【話:県警 交通機動隊 片野坂 彩音 巡査長】
緊急の現場にいち早く来るという機動力。本来、警察官は2人勤務ですが、白バイ隊は1人で先着して職務を執行するというところに憧れました。
訓練で、まず必要とされるのは高度なテクニック。
バイクの重さはなんと320kg!!
何度も何度も転びながらひたすら挑戦しつづけます。
公道に出ての実務訓練 3日目。
先輩隊員が対向車線の違反車を発見!
しかし片野坂さんは気づくことができませんでした ・・・
加えて、違反車をはさんでバイクを停めるべきところを、先輩の近くに並べて停めてしまいました。
- 【話:県警 交通機動隊 三輪 達也 小隊長】
あなたは遅れてきたわけだから、その時は二次事故の防止をしないといけない。
でもこの停め方まずいよね・・
厳しい訓練が続くなか、昼食の時間だけは心が休まるひととき 。
この日のお弁当は砂肝弁当!!
ひとり暮らしなので自分で食べたいものを作ってパワーを補給します。
試験まで残り2カ月。技術も知識も身に付けることは山積みです。
- 【話:県警 交通機動隊 片野坂 彩音 巡査長】
自分の考えが甘くて、小隊長とか部長に連日厳しく指導を受ける時期があって。その時はすごく落ち込んでいた。チャンスは一回しかないので、その一回を逃したら次またテストしてもらえるかも分からないし、内心は不安です。
- 【話:県警 交通機動隊 三輪 達也 小隊長】
命かけてやっていますので、やはり危険な仕事ですので、そこは真剣に真面目にやっていきたい。あえて厳しいことを言わせてもらっています。
~ 最終試験 前日 ~
本番さながらの緊張感の中、違反を見つけてから切符を切るまでの取り締まりの流れを最終確認します。
しかし、違反者の説得に苦戦・・
試験は目前ですが、実力不足を痛感・・
夢の独り立ちを叶えることはできるのでしょうか?
~ 最終試験 当日 ~
- 【話:県警 交通機動隊 三輪 達也 小隊長】
取締りの方法は人それぞれのやり方があるから、自分らしさを出して。
- 【話:県警 交通機動隊 片野坂 彩音 巡査長】
これから私の白バイ人生を左右するターニングポイントになるところなので、今までやってきたこと、教わってきたことを存分に発揮したい。
最終試験では違反を見つけて切符を切るまでの一連の流れを審査します。
運転技術はもちろん交通法規の知識・話術などが評価の対象です。
~ 違反内容の説明 ~
- 【話:県警 交通機動隊 片野坂 彩音 巡査長】
一時停止の標識があるところは、ちゃんと一時停止線の手前で停止してから左右の安全確認をしないといけないんですよ。
~ 反則切符の作成 ~
結果は・・・
無事に合格!!
晴れて一人前の白バイ隊となりました。
交通の最前線で、県民の命を守る白バイ隊員として片野坂さんが目指す姿とは・・・
- 【話:県警 交通機動隊 片野坂 彩音 巡査長】
事故を減らしたいというのは大きくひとつあります。
それと同時に違反した人にも適切な市民応接で少しでも自分の運転が危なかったのかなと、気づいてもらえるような、そんな伝え方ができる白バイ隊員になりたいと思います。
一人前の白バイ隊員として新たなスタートを切ったばかり。
車社会の宮崎で事故の無い社会を作るうえでとても大切な存在です。
県民を安心安全に導いてくれる片野坂彩音白バイ隊員の今後の活躍に期待が高まります。