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特集
2023年01月23日
中小企業の挑戦!宮崎の食を世界へ!!(2023年01月21日放送)
1年間に宮崎から海外に輸出された食料品の輸出額は、約84億円!
しかもこの輸出額は年々増えているそうです。
そして現在、宮崎の食の輸出を更に進めていくため、お馴染みの企業がタッグを組みアメリカへの進出を始めているんです。
今回はその取り組みを通して見えてきた海外進出の今と課題に迫りました。
今週、ラスベガスで開かれた食の展示会。
展示ブースには、味噌・しらす・干したくあんなど宮崎で馴染みのある商品が並んでいます。
宮崎で馴染みがある加工食品の数々
- 【話:現地来場者】
少し甘めでナチュラルな味噌の味が好き。素晴らしい食品だわ。
これらを出品したブランドが、「Yummy ITADAKIMASU(ヤミー いただきます)」。
「Yummy」 = 「おいしい」という英語の話し言葉と、ヘルシーで美味しい日本の田舎の晩御飯を世界に届けたい、そんな想いが込められています。
国内の人口が減少し売上が伸び悩む中、販路拡大のターゲットに選んだのはアメリカ。
これまで食料品の輸出はノウハウや価格の面で高いハードルがあり、大手メーカーでないと手が出しづらいものでした。
そんなハードルを越えるためブランドを統一。
海外の市場調査を共同で行ったり輸出用のコンテナを共有したりとコストを抑えられるのがメリットです。
「Yummy ITADAKIMASU」の会長を務めるのは、都城市の味噌醤油メーカー ヤマエ食品工業 江夏 啓人専務です。
- 【話:ヤマエ食品工業 江夏 啓人 専務】
日本国内の今の市場を見ても、新たな市場をやっていかないとこの先なかなか経営は難しいという思いがあって、その思いが合致したということになります。
(アメリカは)市場が大きく、年々人口が増えています。展示会に出てみると健康志向の方が非常に多く、アレルギー問題などに対応できている商品を求めてる方達が多いですね。
健康志向が高まるアメリカでの「和食人気」
ヤマエ食品工業の強みは「発酵」
食による健康を意識する人が増えているアメリカでは、和食人気も手伝って大きな可能性があるとされ、150年以上受け継がれてきた仕込みと発酵の技術で作り続けた味噌と醤油は、アメリカのシェフからも注目を集めています。
- 【話:ヤマエ食品工業 江夏 啓人 専務】
味噌や醤油だけで発展していくのは非常に難しい状況になってきています。加工品を作って県外・海外に販路を広げていくのが一つの戦略になりますね。日系スーパーだけでなく、ローカルなアメリカのスーパーにも入れて、まず風穴を開ける。
食の安全基準が高いアメリカで実績が出れば、他の国での販売につながると期待を寄せています。
ブランド発足直後に新型コロナが流行して出鼻をくじかれたものの、去年5月シカゴで開かれた食の展示会で「Yummy ITADAKIMASU(ヤミー いただきます)」はデビューを飾りました!!
そして今週。
1月15日 ~ 18日に開かれたラスベガスで開かれたアメリカ西海岸最大級の高級食品展示会では・・・
ヤマエ食品ブース
- 【話:現地来場者】
味噌はたくさんの異なる味わいがある。この商品は、甘さ、香ばしさ、塩気の組み合わせが素晴らしい。
水永水産ブース
日本では規格外として安く取引される大きなシラスが、アメリカでは好まれると展示会を通してわかりました。
活用できればさらなる売り上げが期待されます
展示会で出会った人々のつながりで、「Yummy ITADAKIMASU」の商品はアメリカ国内15の店で売り場ができています。
- 【話:ヤマエ食品工業 江夏 啓人 専務】
宮崎は食の宝庫なのでこの食材を世界に広げたいということがありますから、これがきっかけとなればと思っています。
アメリカでの販売戦略「パッケージの工夫」
これからの課題
日本で売れているものが全て売れるわけではく、外国の方の口に合うようなものを今後は作っていく必要があります。
また、使い方がわからない方のために、現在はSNSでアレンジレシピを紹介しているそうです。
宮崎の認知度アップへの相乗効果
食を通して自然や文化をアピールするきかっけにも・・・
道本食品のパッケージ裏に、宮崎の冬の風物詩「大根やぐら」の写真が。
海外の方々がこれをきっかけに実際に見に来てくれるという期待も高まります。
今後の目標
2027年までに各社の輸出の合計を3億円(現在の3倍)に伸ばすことを目標としているそうです。
これから更に活動の幅を広げ、宮崎の食材が世界へと羽ばたく姿を応援していきたいですね!!