番組表
フォーカス
2023年05月22日
ロボットが行う米粉用稲作とは?(2023年05月20日放送)
延岡市ではロボットを活用した米粉用稲作の実証実験が始まっています。
広い水田をゆっくりと移動する鳥型のロボット、その名も「雷鳥1号」。
足をバタつかせ水中の泥を巻き上げることで光合成を抑え雑草の生育を抑制する役割を担っています。
開発したのは、京都市のロボットメーカー「テムザック」
テムザックは去年延岡市と連携協定を締結し、いかに人の手をかけず農業ができるか、いわゆる省力化に向けた実証実験を始めました。
その背景にあるのは耕作放棄地の問題です。
全国的に農業の担い手不足が問題となる中、延岡市でも農家戸数の減少に伴い、耕地面積も年々減少しています。
手入れをされなくなった畑は荒れ、再び稲作ができるようになるまでに2年以上かかると言われています。
「荒地になってしまうと日本の田園風景が変わってしまう。どう防ぐかということを主軸にしたい」と話すテムザックの髙本 陽一 代表取締役議長
ロボットの力で耕作放棄地を減らすことができるのか「実証実験」
さまざまなロボットを使って種まきから収穫までを行い最終的には米粉を作ることが目標です。
■ドローンによる種蒔き。
苗を育て植え付けるまでに通常1カ月かかる田植えも、ドローンで直播すればかかる時間はわずか3分。
重量を重くすることで水中に沈みやすく直播でも育成が可能。
稲の管理もスマホからの遠隔操作で可能。
水田の周りには様々なセンサーが取り付けられ、水温や風量などを常にチェック。
どこにいても稲の状態を把握できます。
「雷鳥1号」が雑草の生育を抑える
全長60cm重さ約2kg、単純な動きをランダムに行うプログラミングにより、5台で群れとなって水田をまんべんなく動き回ります。(約3日で10aの水田をかき混ぜる)
テムザックは今後収穫用のロボットの開発も計画しています。
- 【話:テムザック 髙本 陽一 代表取締役議長】
少しでも耕作放棄地を少なくして少しでもお米の生産を維持できるようにしたいと思っています。
省力化農業の実現に向けロボットの開発はまだ始まったばかりです。