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2023年08月21日
野良猫の保護活動に取り組む女性に密着(2023年08月19日放送)
野良猫に不妊去勢手術を行い、地域で守っていくという取り組み「TNR活動」
■保護団体「かのうねこ」岡本 美登里 代表
5年ほど前から宮崎市で猫の保護活動をスタートし、今年4月保護団体「保護団体かのうねこ」を発足。
地域の野良猫に不妊去勢手術をして元の場所に戻す活動をしています。
元々は猫が苦手だったという岡本さんは、これ以上猫を増やしたくないという思いで活動を始めたそうですが、活動を進めるうちに現状を知り、悪いのは猫ではなく人間であることを知ったと話します。
宮崎市に寄せられた野良猫の糞尿や鳴き声などに関する苦情は746件。
その対策の一環として、宮崎動物愛護センターでは、登録団体が保護した猫に、無料で月10回程度不妊去勢手術を行っています。
不妊去勢手術を行うと、繁殖を抑えるだけでなくマーキングによる臭いや、発情期による大きな鳴き声など猫トラブルを減らすこともできます。
宮崎市ではこれまで年間600匹が手術の上限となっていましたが、今年度からはオスメスの頭数制限を設けずに1回あたり10匹まで、年間1000匹が手術できるようになりました。
不妊去勢手術を終えた猫は、目印として意味に「さくら耳」と呼ばれるV字のカットが入れられ、退院後は捕獲された元の場所へ戻されます。
保護団体かのうねこの取り組み
不妊去勢手術を行うため、繁殖期には週2回野良猫の捕獲。
一番苦労するのが捕獲。長時間かけてキャリーケース捕獲器の中に誘導します。
猫へストレスがかからないように工夫しながら捕獲。
地域猫の餌やりボランティアに説明し、元にいた場所に返していきます。
術後の薬を飲まない猫もいますが、それぞれ仕事をしながらの活動のため、全ての猫を把握することは難しく気苦労も多いと話す岡本さん。
捕獲器や餌などの費用も全てボランティアで活動を行っていますが、野良猫の数が多く活動が追いついていないのが現状です。
- 【話:保護団体「かのうねこ」岡本美登里代表】
私もいつまでできるかわからないです。ただ、自分が今できることを、できる限り元気なうちは続けていきたいなと思います。
地域猫の寿命は3年~5年と言われています。
せめてその短い生涯の間だけは、猫たちが安心して楽しく暮らせるよう「TNR 活動」という取り組みをしっかり理解する必要があります。
人も野良猫も同じ大切な命。
お互いが安心して暮らせるような世の中を実現するために、岡本さんは今日も活動を続けています。