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2020年07月13日
令和2年7月豪雨(2020年07月11日放送)
九州を中心に甚大な被害をもたらした令和2年7月の豪雨。
被害に遭った熊本県では、この豪雨の影響で死者が60人、行方不明が6人となりました。
そして今回熊川の氾濫で大きな被害を受けた地域の死者は球磨村が22人、人吉市が19人という状況になっています。(※11日17時時点)
今回大きな被害を受けた球磨村では濁流の影響で家が大きく傾き、電柱にはたくさんの瓦礫が残っていて、水がずいぶん高いところまで来たことがわかります。
この地域は電気の復旧・水の復旧・ライフラインの復旧などが進んでおらず、住宅の前にはたくさんの水に浸かった家具などが泥だらけになって山積みになっています。
そして人吉市内は、市の中心地が大きな被害を受けました。
国道沿いに瓦礫が積まれ、降り続く雨でなかなか片付けも進まない危険な状況です。
【避難所の様子】
まずは避難という状況の中、避難所には消毒液が置かれ、体育館の中では仕切りなどがされるなどコロナ対策の準備も徐々に整い始めている印象でした。
【ボランティアの状況】
人吉市ではボランティアの受付が始まりました。
しかし、今年は新型コロナウイルスの影響でボランティアは熊本県内からのみ募集しています。
人吉市の担当の方は、熊本県に来る以外の方法で支援をしてほしいと話しています。
- 支援物資 問合せ
熊本県避難所等支援室 物資支援班
TEL: 096-333-2605
- 義援金
フジネットワーク サザエさん募金
令和2年7月豪雨 被災地救援
口座名義:フジネットワーク サザエさん募金
振込口座:
みずほ銀行 東京中央支店(普通)2299929
三菱UFJ銀行 東京営業部(普通)0318120
郵便振替口座:00140-3-623454
※8月17日まで受付け
今回大雨を降らせた線状降水帯につい宮崎大学工学部 国際教育センター村上 啓介教授にお話を伺いました。
- 【梅雨末期に大雨が降る理由】
梅雨末期になると太平洋高気圧が日本列島のすぐ南まで張り出してきて、南からの暖かく湿った空気が入り込んでくる。気温が高くなり大気中の水蒸気量が増え、大雨が降りやすくなる。 - 【線状降水帯発生のメカニズム】
海から運ばれてきた暖かく湿った空気が陸地の山などにぶつかるなどして上昇し積乱雲になり前線が停滞することで積乱雲がたくさんできて線状降水帯となる。
線状降水帯の恐ろしさはある場所で長い間降り続けること。
今回の球磨村一勝地の雨の状況を見てみると50ミリ以上の雨が7時間近く降り続いていたことがわかります。
【線状降水帯の恐ろしさ】
- いつどこで 大雨を降らすのか予測が難しく、場所の特定ができない。
- 急に雨が強くなり急激な早さで災害を引き起こす。
また村上 啓介教授は、線状降水帯の怖さは急激に状況が変わることだと話します。
そのため、早目の避難がとても大事になります。
河川の洪水予報と警戒レベルと避難のタイミングの目安を見てみると、本来なら警戒レベル3・4辺りから避難を始めるとなっていますが、今回の雨の降り方などを見てみるとレベル3辺りから避難行動をすることが、自分の命を守ることにつながると思って良いと話します。
宮崎もこれから台風の時期になってくるので十分に警戒が必要です。
早めに行動する!
そして備えと行動を頭の中に入れておくことが大切です。