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特集
2020年10月12日
九州を巡る観光列車「36ぷらす3」(2020年10月10日放送)
JR九州の新たな観光列車についてお伝えします。
観光列車とは「特別な内装や外装が施された列車で食事を楽しみながら旅行ができるなど乗ること自体を目的とした列車」のことです。
九州にはそれぞれ特徴を持った11の観光列車が走っています。
そこに3年ぶりに新しい観光列車がデビューすることになりました。
9月29日、JR九州 小倉総合車両センターにて報道陣にお披露目されたJR九州の新たな観光列車「36ぷらす3」
1992年に鹿児島本線の新型特急としてデビューした787系特急つばめを改造し、外装、内装共にリニューアルして利用しています。
世界で36番目に大きい島"九州"の全県を巡ること、そして39(サンキュー)=「感謝」の輪を広げていきたいという思いから「36ぷらす3」と名付けられました。
- 【話:JR九州 青柳俊彦 社長】
いろんな九州のストーリーを提供していこう、皆さんに九州の良さを分かってもらおう、ということプラス、今回の36ぷらす3の1番大きなところは、それに自分のストーリーを加えてもらおうと思っています。
全く新しいオリジナルな完成品を作って頂ければと思います。
フィールドキャスターの成井 三優さんが車内を体験しました。
6両編成の車両は、一部が畳敷きになっているほか、障子を用いるなど和のテイストを取り入れたクラシカルで落ち着いた雰囲気になっています。
細部までこだわった装飾で豪華な空間に仕上がっています。
座席の他に個室も13室設けられプライベートな空間でゆったりとくつろぎながら旅することができます。
また、かつてつばめで親しまれたカウンター付きの売店「ビュッフェ」を復活させ、お酒や軽食お土産品など九州各県から厳選した飲食料品が販売されます。
4号車は車内でのイベントなどで使われる車両で、コースごとにご当地感を味わえる様々な体験メニューが用意されています。
今回、車両のデザインを手がけたのは水戸岡 鋭治さん。
「ななつ星in九州」「海幸山幸」など 観光列車や新幹線のデザインなど多数手がけ、人気列車を次々と生み出しています。
- 【話:水戸岡鋭治 さん】
30年前に造った車両がもう一度見事によみがえる、このような仕事に出会えたことが非常に幸せです。
新しい車両をデザインすることも楽しいことですが、今にも壊れそうな、もう誰にも使えないというものをもう一度よみがえらせるのは最も大切な鉄道の文化であり、日本の産業を大切にするために必要なことです。
新型コロナの影響でJR九州の利用客は激減し、県内でも大幅な赤字に陥っている路線もあります。
路線存続の危機にある今、この観光列車を起爆剤として鉄道の利用促進、また県内の観光客誘致に繋げたい考えです。
- 【話:JR九州 宮崎総合鉄道事業部 中嶋敬介 部長】
これまではクルーズドレイン「ななつ星in九州」が宮崎に立ち寄ったり、日南線を「海幸山幸」が走るということはありましたが、都城・延岡を観光列車が走るのは初めてです。
今回、アミュプラザみやざきもできるので途中立ち寄れる沿線の魅力がどんどん高まっています。
多くのお客様にいろいろなところに立ち寄って頂ける絶好のチャンスだと思っています。
観光列車 36ぷらす3は10月16日から運行を開始し、運行ルートは九州全県を5日間かけて周ります。
5つのコースに分かれており、コースごとに乗り降りが可能、宮崎県は金曜日、土曜日に通ることになっています。
幸楽の秋、皆さんも36ぷらす3に乗って宮崎の魅力、九州の魅力満喫してみてはいかがですか。